「終章」
私の10年間のバスケ人生の集大成となるインターハイ予選がいよいよ始まります。
中学3年生の夏に国士舘高等学校のバスケットボール部の体験に参加したとき、先輩方の明るく温かい雰囲気に惹かれ、”このチームで一緒にプレーをしたい”と思い、入学を決意しました。
あれから約2年。振り返れば、かけがえのない思い出がたくさんあります。
入学当初から3年生の先輩方と練習をし、試合にも出させてもらいました。
中学とは全く異なる体の強さやプレーの考え方などを肌で感じることができ、とても貴重な経験を積むことができました。
1つ上の先輩たちの代に変わってからは、チームメイトと力を合わせて目標に向かっていくことの難しさを感じました。
私はガードとして、コートの中で指示を出し、試合を組み立てる役割を担いましたが、最初は積極的に行動することが出来ず先輩たちに頼ってばかりでした。
しかし、練習や試合を重ねるにつれ自分の立ち位置を理解し、少しずつ自信を持って自分から指示を出すことが出来るようになりました。
迎えた関東予選。
先輩方が繋いできたベスト32を落としてしまいました。
そこからの練習ではベスト32を取り戻し、さらにベスト16を目指すため、練習の強度を上げ、仲間とのコミュニケーションも大切にしてきました。
そして、インターハイ予選。
多くのメンバーでタイムシェアをしながら、初戦から波に乗ることができました。
先輩方と共に掲げた目標のひとつである32がけでは4Qラスト18秒でスリーポイントを決めるも残り6秒で逆転され敗退。
”1日でも長く、先輩方と練習して試合に出たかった”
その気持ちが大きかった分、言葉にならないほどの悔しさを感じました。
この悔しさを胸に、先輩方やこれまで支えてくださったすべての方々の思いを背負って、”今度こそ自分たちの代で目標を達成する”と心に決めました。
そして迎えた、私たちの代。
チームで掲げた目標は「ベスト16」でした。
私は、1年生の頃から試合に出させてもらっていた経験を生かし、その責任を全うすべくプレーでチームに貢献しようと決めました。
新チームが始まってすぐのリーグ戦。
チーム一丸となって戦い優勝することができました。
しかし、その最終戦で私は怪我をしてしまい、チームに大きな負担をかけてしまいました。
さらに怪我人が続出し、チームが崩れそうになったとき、必死に支え合って繋いでくれたチームメイトが居たからこそ、今回の関東予選ではベスト32を取り戻すことができました。
ここまで来られたのは、本当にたくさんの方々の支えがあったからです。
どんなに忙しくてもチームを気にかけ、不安なときや挫けそうなときに背中を押してくれる言葉をかけてくださったちよさん。
体を張ってプレーし続け、声を出し続け士気を高めてくださった滝澤先生。
チームが強くなるためのトレーニングや疲れた体をケアし、怪我をした時には親身になって向き合ってくださった春田さん。
体の使い方やトレーニング方法を丁寧に教えてくださった上松さん。
一緒にプレーをしてくれ、的確なアドバイスをくださったちさとさん。
個性豊かでたくさん元気をくれた1年生、色々と思う部分があっても最後までついてきてくれた2年生。寝る間を惜しんで、スタッツをしてくれたり大変な仕事を全うしてくれたマネージャー。
私たちのために体育館に足を運んでくれたOGの方々。
そして、叱咤激励をして鼓舞し、指導してくださった新井先生。
朝早くからお弁当作り、悩んだときには話を聞いて一緒になって考えてくれたお母さん。小学生のころからたくさんのアドバイスをしてくれたお父さん。
どんなときも支えてくれた家族のみんな。
本当に、感謝してもしきれません。
そして、どんなに辛い練習も、思うようにいかない時期も、一緒に乗り越えてきた3年生のみんな。
誰ひとり欠けることなく、この8人で最後までバスケができたことを、本当に幸せに思っています。
いよいよ始まる、インターハイ予選。
これまで私たちに関わってくださったすべての方々に恩返しができるよう、全力を出し切って勝利に導きます。
絶対に、最後まで諦めず、「ベスト16」を達成してみせます。
最後まで応援をよろしくお願い致します!
すずか